「ありがとう」は今生きている事への「感謝」の気持ち、「すみません」は自分自身への「謙虚」な気持ち、「はい」は自分の胸中に秘められた「み仏」との出会いであるといわれています。
お仏壇は、ご本尊様やご先祖様がお祀りされている大切な場所です。み仏の教えに学び、朝に礼拝し「今日一日清く正しく生き抜きます。」と手を合わし、夕べには「お陰様で何事もなく、元気で過ごさせていただきました。」と感謝し合掌する。その積み重ねの内にいつしか家も整い、後ろ姿を見て子供たちも、明るく、健全に、心豊かに育ってゆくものであります。お仏壇はお盆やお彼岸の時にのみ、お祀りするものではありません。いつも家庭生活の中心として、家族の心のよりどころとして感謝する大切な場所なのです。

1.購入の時期
 
お仏壇を買うと新仏をまねくといい、縁起を悪がるのは迷信にすぎません。購入するときは、ご先祖の法事やお盆、お彼岸だけでなく、家の新築時などが多いようです。また、不幸があってから購入する場合は、忌明けまでにお仏壇をお祀りするのが一般的です。その時には、白木の野位牌を黒塗の本位牌に作り替え、お仏壇に安置します。

 しかし、お仏壇は亡くなったご先祖のお位牌を祀るだけのものではありません。お仏壇には信仰する仏様をお祀りし、仏様に感謝し、報恩供養することが、ご先祖様に感謝することにつながると言われています。

2.お仏壇の種類
現代のようにどの家にもお仏壇が祀られるようになったのは、江戸時代中期からです。お仏壇は大別しますと、唐木仏壇と塗仏壇(金仏壇)に分けることが出来ます。
 唐木仏壇の唐木とは黒檀や紫檀の高級輸入木材のことです。唐木は非常に堅く、くるいが少ないので何年もお祀りするお仏壇の材料に適しています。徳島県は日本一の唐木仏壇の産地として有名で全国で広く使われています。
 塗仏壇(金仏壇)は、内部に金箔を貼った大変豪華なものです。宗派で言いますと、浄土真宗の門徒さんが多くお祀りする仏壇です。伝統工芸品の指定を受けたお仏壇も、産地により特徴がありますが、中でも京仏壇は、日本最高級のお仏壇とされています。

3.お仏壇のお魂入れとお魂ぬき
 お仏壇を購入し、ご本尊をお受けしたときは菩提寺にお願いして、お魂入れをしていただきます。お魂入れのことを「開眼供養」「おしょうね入れ」という場合もあります。また、お仏壇が古くなって修理に出すとか、ご本尊やお位牌を修復するときは、お魂ぬき(ハッケン作法)をお願いしてからその後にします。

4.どこに安置するか
 清浄で落ち着いて礼拝できる場所や、家族が集まる家庭の中心に安置すると良いでしょう。お仏壇の向きは、寺院の本堂が南向きでありますし、「君子南面す」と言うように南向きが良いとされています。他には、本山の方向に背を向ける説や西方浄土説(正面が東向き)などがあります。しかし、現代の住宅事情では、必ずしも思った方向には安置できない場合もありますから、あくまでも参考と考えてください。

5.仏具と供養
 お仏壇にはその宗派の本尊(宗派によって違う)をお祀りし、その両脇には宗派にならった仏像(掛軸)を安置します。主な仏具は、花立て、ローソク立て、香炉、仏飯器、茶湯器、高杯などがあります。特に、花(慈悲)と香(清浄)は欠かすことのできない大切な供養とされています。